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21世紀の子供たち 〜核家族化が進行する中での家庭教育
米日教育交流協議会 代表 丹羽筆人
家族で共有する時間、祖父母との会話が学びの場となる 親子そして孫の三世代が同居するテレビでもお馴染みの人気漫画「サザエさん」や「ちびまるこちゃん」に登場するような家族の姿は、今や本当に少なくなりました。特に海外で生活する家族の場合、三世代同居はほとんどないのではないでしょうか。場合によっては、お子様やご家族と離れて暮らしていることもあるでしょう。このように核家族化が進行していると同時に、家族団らんの時もめっきり減ってきているようです。先述した漫画では、家族が揃って食卓を囲み、朝食や夕食を取ったり、家族みんなで同じテレビ番組を見たりする様子がしばしば登場しますが、このような時を過ごすことのない家族も増加しています。その理由としては、働くお父さんの帰宅時間が遅いことがありますが、最近では塾や習い事のため、子供が夕食時にいないことも目立っています。また、生活水準の向上によって、1世帯あたりのテレビの所有台数も増え、子供部屋にもテレビがある家庭も見られます。さらに、パソコンの普及も目覚しく、各自でインターネットを楽しむケースも増加しています。このように、同居していても家族が共有する時間が大きく減少しています。 子供にとって、親や祖父母とともに暮らし、会話をすることは、成長過程においてとても大切なことです。親や祖父母からは、学校教育で得ることのできない知識やものの考え方を学ぶことができます。仕事の話から社会の仕組みを知り、夕食の食材の話からそれがどこでどのように作られているかを知ることができます。祖父母からは戦中戦後の生活の様子を聞くことができます。一緒にニュースを見れば、難しい政治や経済の話を大人が分かり易く解説してあげられます。このように、家庭は子供にとっての知識の宝庫なのです。 子供の知識の吸収力は驚くほど大きなものです。大人の会話を聞いて、難しい言葉を覚え、語彙を増やすこともできます。逆に、テレビアニメを日々長時間にわたって見ている場合、言葉遣いや素行にその影響が現れることもあります。また、日常は現地校において英語環境の中で生活している子供は、家庭内での会話が日本語の習得に大きく影響します。できる限り幅広い分野の話をして、たくさんの言葉を聞かせてあげるといいでしょう。また、自分の言いたいことを日本語で説明させ、その会話の欠点を直してあげてください。子供の吸収力を良い方向に活かせるよう導いていくのは、親の務めだと思います。家族団らんの時を積極的に作るように心がけ、親子での会話のキャッチボールを楽しみたいものです。 家庭での教育は、その必要性が昨年末に改正された教育基本法にも盛り込まれていますが、本当に大切だと思います。家族の会話に加えて、祖父母との会話から得ることのできる知識やものの考え方は、子供にとって貴重です。また、日本語の語彙の豊富さを感じることもできます。里帰りの際はたくさん話ができる機会をつくって欲しいですね。このような機会のない方には、「米日教育交流協議会」が、日本の高齢者との交流をサポートさせていただきます。
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〜Weekly Business News 2007年1月5日号掲載
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