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日本の教育事情 〜帰国生にとっての大学入試センター試験
米日教育交流協議会 代表 丹羽筆人
将来の受験を念頭に置き、幅広い知識を得ることが必要 1月20日と21日、日本では大学入試センター試験が実施されます。この試験は、国公立大学志願者にとっては、一次試験としての意味を持つものです。私立大学でも約8割がセンター試験利用型の入試を導入しており、その重要度はますます高まり、大学入学のための統一試験とも言える存在になりつつあります。因みに、今年のセンター試験の志願者数は、昨年より若干増加し、約55万3千3百人となっています。そして、高校卒業見込み者(現役生)の志願率も約37%と高くなっています。 センター試験の出題教科は全6教科(国語・数学・地歴・公民・理科・外国語)、出題科目も33科目と多岐にわたります。主な出題科目は、国語(現代文・古文・漢文分野必須)、数学(数学T・U)、理科(物理・化学・生物・地学)、地歴(日本史・世界史・地理)、公民(現代社会・政治経済・倫理)、外国語(英語・フランス語・ドイツ語・中国語・韓国語)です。出題形式は数学を除き、大部分が選択問題、解答形式はすべてマークセンス方式です。 国公立大学を狙う場合、概ね文科系の受験生は国語、数学(2科目)、理科・地歴・公民・外国語(各1科目)の6教科7科目、理科系の受験生は国語、数学・理科(各2科目)、外国語(1科目)、地歴または公民から1科目の5教科7科目を受験します。幅広い教科・科目にわたる学習が必要であり、受験生にとってはかなりの負担となっています。さらに、外国語には昨年からリスニングの試験が課され、負担が増大しています。また、各大学が独自に行う二次試験では、小論文や教科の記述式の試験が課され、全く異なる学習対策が要求されます。昨年問題化した高校の履修単位不足も、元はと言えばこのような受験生の負担を少しでも軽減したいという高校側の配慮から起こったものです。 センター試験を帰国生入試において利用する大学は、今のところ東北大学医学部・理学部・工学部のみです。従って、多くの帰国生にとって、今のところセンター試験は無縁の存在です。むしろ、海外で行われる統一試験(アメリカではTOEFL、SATなど)の対策が必須です。しかし、将来はセンター試験が課されるかもしれません。また、多くの大学で帰国生入試の受験資格を帰国後2年以内としていますので、それに該当しない場合は、一般入試枠での受験となります。その際は、センター試験の受験が必要となることもあるため、早期に対策を立てておくべきでしょう。 もちろん、海外での滞在期間や帰国時の年齢によって状況は異なってきますが、一般的に現地校在学者の場合は、古文や漢文、日本地理・日本史・公民の日本に関する分野の習得には苦労するようです。この分野に関しては、海外在住時から特に力を入れて学習しておく必要があるでしょう。逆に、数学や理科、世界史や政治経済など現地校での学習内容と重複する分野のある科目は、現地校での学習内容が理解できていれば、帰国後、日本語力の向上とともに実力が現れてきます。また、今後ますます増加すると予想される小論文の対策も踏まえ、現地校での学習を含めた幅広い知識を得る努力を心がけることをお勧めします。
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~Weekly Business News 2007年1月19日号掲載
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