日米教育事情

〜サマーキャンプの選び方

 

 米日教育交流協議会
代表 丹羽筆人

 

子どもが楽しめることが一番大切!

 5月も中旬となり、州によっては半月ほどで夏休みに入るというところもあるのではないでしょうか。アメリカの学校の2〜3ヶ月にわたる長い夏休みをどのように過ごすかに頭を悩ませている親御さんも多いと思われます。

ただし、アメリカでは夏休みの間に多種多様なサマーキャンプが開催されますので、これを上手に利用すると有意義な夏休みが過ごせます。サマーキャンプは、期間や形態、内容などのニーズに合わせて選択することができます。期間は1〜2週間という短期のものから1ヵ月以上の長期にわたるもの、形態は山間部や臨海部のキャンプ場や大学の施設などを利用して泊りがけで行われるもの、コミュニティセンターや地域の学校で日帰りで行われるものなどがあります。内容は、自然の中での生活を体験するもの、様々なアクティビティを体験するもの、スポーツや芸術、学問などの特定分野の力を徹底的に向上させようというものなどがあります。

では、このようなキャンプから自分の子どもにあったキャンプを選択するには、どのような視点に立てば良いでしょうか。一番優先したいのは子どもが十分に楽しめるということです。楽しむことができなければ、せっかくの体験もほとんど身につきません。子どもと一緒にキャンプの情報収集をし、それに対する子どもの興味や関心の度合いを判断していただきたいと思います。もし、子どもが難色を示したらどの点に問題があるのかを把握し、それが解決できるものなのかどうかを考えてみてください。

また、主催者や参加経験者から話を聞くこともとても重要です。案内書やウェブサイトでの記載内容を読んだだけで勝手に判断してしまうのは危険です。実際に参加することを想定し、そこで疑問に感じた点をどんどん質問し、解決していただきたいと思います。少ない情報で判断し参加し、実際は思っていたものと違うと感じることがあれば、それはトラブルの原因となってしまいます。

さらに、どんなスタッフが同行するかということや、参加者の年齢、性別、バックグラウンドなどもとても重要です。特に泊りがけのキャンプでは寝食を共にすることになるわけですから、本人が違和感を持つようなスタッフやメンバーであってはなりません。小さな子どもの場合、自分の身の回りのことも手伝いが必要になることもあります。その際、どこまでケアしてもらえるのか確認しておく必要があります。

そして、アメリカのキャンプに参加する場合、子どもの英語力も大きな問題です。英語に不慣れな日本人の子どもの場合、英語圏の子どもたちに囲まれた中では萎縮し、自分の言いたいことも十分に言えず、ただストレスをためただけでキャンプを終えるということもよくあることです。このような子どもには、日系人や日本語学校が主催するキャンプに参加されると良いでしょう。同行スタッフや参加者は日本語ができますし、キャンプでは英語を使う機会もあり、一挙両得です。このようなキャンプは、日本語習得を目的とする子どもにも利用できそうですが、そのような場合はできる限り日本で過ごされることをお勧めします。それは、言語の習得にはそれが使われる文化を知ることが大切だからです。日本語習得のためのキャンプについては、次の機会にて述べさせていただきます。

 

                        ~「週刊ビジネスニュース」 2008年5月9日号掲載

                                

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