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日本の大学で何が起こっているか 〜18歳人口の減少が進む中で見られる異変
米日教育交流協議会 代表 丹羽筆人
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低学力の大学生を生み出した定員過剰時代 「せいとくたいこってなあに?」 「しょうとくたいし(聖徳太子)です。」 「それ何なの?」 これは日本の大学の講師である私の友人とその学生との教室内でのやり取りです。友人の話では、担当教室の中には奈良時代の次は明治時代だと思っている、日本がアメリカと戦争をしたのを知らない、30%と3割が同じということが分からない、などという信じられない学生が相当数いるそうです。しかし、このようなケースは彼の大学のみでなく、全国の大学のあちらこちらで見られ、学生に中学校レベルの基本的な知識の復習をさせる必要があるようでは高等教育の実践どころではないという大学教授や講師の悲鳴が聞かれるのです。 この要因の一つは文部科学省が推進してきた「ゆとりの教育」でしょう。しかし、これ以上に大きな要因は少子化により減少している18歳人口(大学受験年齢層)と過剰となっている大学の入学定員とのアンバランスにあるしょう。 18歳人口が史上最高となった1992年度入試の4年制大学入学志願者に対する入学者率は約58%で、短期大学や専門学校へ志望変更した入学者を除くと、3人に1人はどこにも入学できなかったという状況が見られました。当時私が勤務していた予備校業界は量的にも質的にも生徒に恵まれた時期でした。一生懸命勉強して成績を上げても大学の偏差値が上がってしまうので追いつけない生徒がたくさんいました。そのような生徒たちに偏差値は高くなくても内容のいい大学はないだろうかと、北海道から九州まで全国各地の大学をスタッフで手分けして訪問し、生徒たちに紹介したりしました。 しかし、現在はその入学率も約85%前後となっており、多くの生徒がどこかには入学できるという状況となっています。地方の大学・短大の中には定員を充足できないところも現れ、中には募集停止に追い込まれたところもあります。つまり、極端な言い方をすると受験すれば誰でも合格できるという大学・短大が登場しているのです。こんな状況であれば、全く高校時代に勉強しなかった学生が大学に籍を置いていてもおかしくはないのです。因みに自宅での平均学習時間を小・中学校、高校別に集計したら、高校生が最低だったというニュースを耳にしたことがあります。このような状況を皆さんはどう思われますか?
〜Weekly Business News 2006年5月26日号掲載
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