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日本の教育事情 〜ますます増加する私立大学の付属校
米日教育交流協議会
2〜3年後の帰国子女中学・高校入試受験予定者は要注意? 4月にこのコラムで私立小学校の新設が相次いでいるという事情について述べました。6月9日付の毎日新聞では首都圏の有力私大が、新たな中学高校を設置する、付属校を移転、共学化する計画をしているという報道がなされました。 毎日新聞の報道による今後の主な動きは以下の通りです。早稲田大―09〜10年、早大高等学院の付属中を新設計画。青山学院大―付属中高を相模原キャンパスに新設計画。慶應義塾大―08年を機に初等中等学校を新設計画。中央大―10年に付属中を新設計画。法政大―今春、法政一中高の共学化、三鷹市への移転。明治大―来春、明大明治中高の共学化、調布市への移転。 一方、関西では他の公私立校との連携が進んでいるようです。帰国子女入試においても注目されている立命館宇治中高は、立命館大学が私立宇治高校を付属校にして校名変更した学校です。立命館大は、その他にも札幌経済高を立命館慶祥中高、滋賀県の公立守山女子高を立命館守山中高という付属校にしています。また、関西大も来春から大阪の北陽高を併設校とします。 このような有力私大の動きは帰国子女の中学・高校入試にも大きな影響を与えそうです。今までは高校入試のみであった早大高等学院、青山学院は中学入試での受験校となりそうです。慶応義塾の初等中等学校や中央大付属中高が帰国子女入試を導入するかどうかは分かりませんが、来春共学化・移転を行なう明大明治中高は帰国生入試を実施することを発表していますので、その可能性も考えられます。 いずれにしても、有力私大が付属中高を新設する動きは、高校入試での入学枠を狭めることにつながり、帰国子女高校入試は今以上に激化することが考えられ、2〜3年後に中学卒業のタイミングで帰国を考えている方にとっては注意が必要です。 一方、小学校卒業のタイミングで帰国を考えている方にとっては、中学入試受験可能校が増えることは朗報です。しかし、共学化する学校については、かつて早稲田実業学校が共学の中高一貫校になった時と同様に、難度が高まり男子が押し出されるということも予想されますので、やはり注意すべきでしょう。 さらに、関西の私大のような既存の公私立中高との連携は首都圏の私大にも出てくるとみられています。付属の中学に入学すれば有力私大への進学が約束されるというルートは、保護者にとってはとても魅力的なことでしょう。「中学入試でがんばれば、受験から開放されてのびのびできる」という親心をくすぐります。ただし、これは大学側にとって「大学全入時代」に生き残るための学生の囲い込み作戦なのです。そのためには他大学より早めに学生を確保する間口が必要なのです。しかし、何はともあれ一番大変なのは中学入試合格のために、自分の意思とは関係なく受験勉強に励まねばならない子どもたちなのではないでしょうか。また、小学生の内から入学する大学を決められてしまうのも酷な気がしませんか。
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~Weekly Business News 2007年6月29日号掲載
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