日本の教育事情

〜目立つ言葉遣いやマナーの乱れ

 

米日教育交流協議会

代表 丹羽筆人

 

   

その原因は大人にある。大人こそ自分たちの行動を反省すべき。

 最近の日本の中学校や高校では乱れた言葉が飛び交うのは珍しくないようです。それも乱れた言葉は男女に関わらず使われています。教師や目上の人に敬語を使えない(使わない)のは当たり前でもあり、日本の子供たちの言葉の乱れは深刻な問題ともなっています。一方で会話に関するマナーの乱れも目立ちます。しっかりと挨拶ができない子、人の話を最後まで聞かない子、すぐに話題を掏り替える子などが目立っています。

 これらの背景には様々な要因がありますが、核家族化や少子化の影響もその一つです。家庭の中では自分が話題の中心であり、自分が注目されるのが当たり前だと思っている子供が多くなっているのです。自分は親より偉いと勘違いさえしている子供も少なくないのではないでしょうか?

 また、平等至上主義的な社会構造も影響しています。男女の格差がなくなったのは良いことですが、言葉遣いにも男女の違いがなくなってしまったのは良いことでしょうか。男言葉、女言葉を持っていることは日本語の特徴です。そのような言葉は社会における男として、また女としての行動や態度から生まれ、その存在が社会構造のバランスを保ってきたともいえます。 

 さらに、高度情報化の進行によって、中高生にも大人向けの情報が簡単に入ってきてしまいます。そのような情報を知ったことによって自分も大人と同じ立場にいると勘違いしている子供も多いようです。大人の世界の汚さを知ってしまい幻滅してしまう子供も一部いるようです。すべてではありませんがこのような状況が、大人に対して敬語を使えない子供を生み出しているのだと思います。

 一方で、教師に対して敬語を使わない子供たちが目立つことには、学校に対する親たちの態度にも原因があるようです。子供の成績のことだけではなく、学校外の生活面のことまでも学校に頼る親たちが目立つようです。そして、問題があった時の責任は教師に向けられる傾向が強く、教師は子供に対して強い指導力が発揮できないこともあるようです。そのような教師に対する子供たちの態度は、尊敬心に欠ける態度となってしまいがちです。結果として、教師に敬語を使わない子供を生み出していると思われます。

 このような社会構造を作り出したのは現代の大人たちであり、子供たちの言葉遣いや会話に関するマナーの乱れは大人たちにこそ原因があるとも言えるのです。まず、大人たちが反省してみることが大切ではないでしょうか?

         〜Weekly Business News 2006年7月21日号掲載

 

                            トップページ