日本の教育事情  

〜国際化の遅れが目立つ日本

 

米日教育交流協議会

代表 丹羽筆人

 

異文化を受け入れる体制・姿勢を見直すべき

 私が「サマーキャンプ  in ぎふ」のために滞在している岐阜県西部の都市では近年外国人居住者が急激に増加しているそうです。その中心は日系ブラジル人だそうです。というのはこの地域では多くの人々が明治時代よりブラジルに移住しており、彼らの子孫が職を求めて親戚を頼って移り住んできているからだそうです。特に中京工業地帯の景気の良さが注目され、関連工場のあるこの地に集まってきているようです。

 ところが、このような状況は地域の行政機関にとっては悩みの種となっているようです。特に学校では日本語の全く話せない子供を受け入れることとなり、その指導に四苦八苦しているという話を聞きました。日本は外国人居住者の少ない国でありますし、外国人の子供の多くはインターナショナルスクールに在学しています。アメリカのように現地校に外国人が在学することはあまりありません。もともと日本の学校は外国人の受け入れに関する敷居が高く、皆さんのお子さんが体験入学をする際にもそのようなことを感じたことがあるのではないでしょうか。学年相応の読み書きの力がないと困る、日本国籍があることが条件、二週間程度の短期間ならいいがそれ以上の長期は無理であるなど、いろいろ理由をつけられ結局は断られたという話を聞いたことがあります。このような状況を見ますと、日本人は外国人を受け入れる体制に柔軟性がないと思います。

 一方で、外国人を受け入れたとしても、その姿勢にも問題点があります。例えば、先述の岐阜県西部の都市では外国人の日本語教育のためにボランティアの指導員の派遣や日本語学習のためのホームステイを実施しているようですが、それはとても良いことだと思います。しかしながら、その際に彼らに気を遣いすぎているというような状況や一種の人種差別ともなる様子が見られます。例えば、指導員やホストファミリーの研修の際に行政機関の派遣した講師が、外国人に対してこれをしてはいけない、あれをしてはいけないというようにあれこれ言うので、結構気を遣わなければならないことを面倒に思い、結局はやめてしまったという話を聞きました。また、ホストファミリーのコーディネーターから聞いた話では、アジア系や日系人の受け入れは断られるケースが多く、受け入れを欧米や英語圏の外国人に限定する人もあるようです。このような日本の外国人に対する受け入れ体制や姿勢は、国際化という点においては遅れていると思います。国際化を促進するためには、外国人に気を遣うことなくありのままの日本人の姿を見せるべきであり、受け入れにおいては人種や国籍を限定すべきではないと思います。そして、多くの日本人が幅広く多数の外国人を積極的にまた自然に迎え入れる姿勢をとることができるようになることが、日本の国際化の促進につながっていくと思います。 

        〜Weekly Business News 2006年8月18日号掲載

 

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