海外で暮らす子どもたちの教育

〜日本での日本語・日本文化体験学習サマーキャンプ便り(最終回)

 

米日教育交流協議会
代表 丹羽筆人

 

日本の子どもたちも引き込まれる日本の伝統文化

 このコラムで日本での日本語・日本文化体験学習プログラム「サマーキャンプ in ぎふ2007」の活動報告を4回にわたり書かせていただきましたが、それもいよいよ最終回となります。

 第2期(7月25日〜8月8日)の終わりには、3泊4日で日本の子どもたちとの合同プログラムを行ないました。民話や伝統的な遊びを通じて日本語・日本文化を体験学習する時間、歌や童話を通じて英語・アメリカ文化を学習する時間、伝統工芸制作を体験する時間、花火をしたり、BBQをしたり、スポーツに汗を流したりして交流する時間など、それぞれ楽しい時を過ごしました。そして、夜もお風呂に入って眠るまでの時間を、布団に寝転びながら話したり、トランプをしたりしてという交流はとても盛り上がったようです。(この時間はさすがに私も付き合っていませんので詳しく知りません。)

 英語・アメリカ文化の時間は、アメリカの子供たちが活躍してくれました。アメリカの小学生が休み時間などによく歌う歌を紹介してくれたり、「3びきのこぶた」を即興で演じてくれたりして、本場の英語を聞いた日本の子どもたちは大満足でした。自由時間や食事時間にはアメリカの子どもたちの間に本場の英語が飛び交っていましたので、日本の子どもたちの耳も慣れていて聴き取り易かったようです。

 日本語・日本文化の時間は、早朝6時半のラジオ体操から始まりました。近所のお寺には地元の子どもたちも大勢集まっていました。体操の後はお坊さんによるお話と読経を体験、日本の田舎の夏休みを体験しました。お経はよく分からなかったけれど、独特の雰囲気を味わい、さらに経本と数珠をプレゼントされて、みなとても嬉しそうでした。朝食後はお坊さんの奥様が先生です。紙芝居、地元の民話を披露してくれ、新聞紙や広告を使ったかぶとや紙鉄砲の作り方、折り紙での鶴やコマ作り方も教えてもらいました。アメリカの子どもの中には折り方をよく知っている子もいました。現地校で日本の文化を紹介するために練習したとか、補習校で習ったとかいうことでした。一方、日本の子どもの中に折り方をよく知らない子もいましたが、みんな一様に折り紙に熱中していました。しゃべりっぱなしで静かにならなかった子どもたちが、黙々と折り紙に取り組んでいる姿はまるで別人のようでした。また、この他、お手玉、おはじきや外での遊びも用意していたのですが、あっという間に時間が過ぎて、おはじきで遊んだところで残念ながら時間終了となってしまったのです。

 そして、3泊4日のプログラムもあっという間に終了し、同時に「サマーキャンプ in ぎふ2007」も幕を閉じました。解散場所のJR穂積駅で保護者に出迎えられ笑顔で手を振る子どもたちを見て、怪我や病気もなく無事終了したことに安堵するとともに、子どもたちと別れることへの一抹の寂しさがつのってきます。もう会うこともないかもしれませんが、キャンプの思い出を一生忘れず、キャンプでの体験を糧に大きく成長した子どもたちの姿を想像し、寂しさを紛らわしている私でした。 

 

 

                           ~Weekly Business News 2007年8月31日号掲載

 

                                           コラムトップ  UJEECホームページ