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日米教育システム比較 〜厳しいアメリカと優しい日本
米日教育交流協議会 代表 丹羽筆人
アメリカ流の教育システムを理解し、十分な英語学習対策を行い、子供の様子を的確に把握すべき 帰宅命令、停学、退学などの処分を受けることは、日本の学校においては余程のことがないとありえません。特に現在アメリカにおられる方々にとっては無縁のことであったと思われます。しかし、アメリカの学校においては、日本にいれば何の問題もない子供がこのような処分を受けてしまうことは起こりうるのです。また、落第やスペシャルスクール(特殊学級)への転校を進められるというケースも少なくありません。では、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。 そこにはアメリカと日本の学校のシステムの違いが影響しています。例えば、学校生活になじめない子供が教室で暴れたりすれば、授業の妨げになる、他の子供に悪影響を及ぼすなどの理由で帰宅命令が出されてしまうのがアメリカです。日本ならば教師が何とか学校になじめるように最大の努力を行い、場合によっては校長も関わってくれるでしょう。また、アメリカにおいては子供が教師に暴力を振るってしまった際の処分は大きなものとなります。子供同士のトラブルを止めに来た教師を振り払った、教師とのトラブルの際に身体に触れてしまったというだけで、停学や退学処分にされたケースもあります。つまり、アメリカにおいて教師の地位は高く、教師は学習指導を行うが生活指導までは行わないという考え方があるのです。 日本人の子供がこのようなトラブルを起こしてしまう原因には、現地校が英語環境にあるという点があります。学校内では勉強時間も休み時間もすべて英語という状態となり、事前の英語学習の経験によって個人差はあるものの、教師の説明や指示が分からないので授業についていけない、クラスメートと話ができないので休み時間も一人ぼっちになってしまう、などの問題が起こりがちです。このような状況がある程度続くと、教師から学力が低いと評価され学年を落とすことを提案されることもあります。クラスメートとの会話が成立しないことで、喧嘩やいじめなどのトラブルに発展することもあります。トラブルが起きても自分の言いたいことを伝えられないことによるフラストレーションで精神的に不安定となり、精神科医での治療やスペシャルスクールへの転校を勧められたというケースもあります。 英語を第一言語とする子供たちの中で、日本人の子供が日本の学校にいるように過ごすことは並大抵のことではありません。子供は柔軟性があるからすぐに新しい環境になじむという安易な考えは捨て、日米の教育システムの違いを把握し、特にアメリカ流の考え方を理解し、子供の英語力の上達に向けた十分な対策を講じた上で、現地校に入学させるべきだと思います。また、入学後も現地校でのできごとや子供の様子に細心の注意を払うべきでしょう。そして同時に第一言語である日本語の学習も同時に行っておかないと、英語と日本語の両方が中途半端という状態にもなりがちですので注意が必要です。
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〜Weekly Business News 2006年9月15日号掲載
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