米国の教育事情

〜変わり行く在米教育機関の現況(カリフォルニア州と中西部)

 

米日教育交流協議会
代表 丹羽筆人

 

帰国組の補習校離れが見られるカリフォルニア、ニーズはあるが入試情報が不足している中西部

 10月前半の2週間にわたって、カリフォルニア州及び中西部の補習校や学習塾を訪問してきました。

 カリフォルニア州に暮らす日本人は、外務省の昨年10月の調査データによると、ロサンゼルスの約5万9千人を筆頭に、サンフランシスコが約14,600人、サンノゼが約13,100人、サンディエゴが約11,100人となっています。これらの地域では日本の情報やものが豊富に存在しています。教育機関については、補習校の規模が大きく、ロサンゼルス補習校は在籍者数約1,500人と全米第1位で、サンフランシスコ補習校は第2位です。ロサンゼルズには、土曜補習校の他、平日補習校があり、さらに日本の中高一貫進学校も進出しており、全日制学校、土曜補習校の他、平日にもクラスを開講しています。また、平日補習校はサンノゼにもあります。これらの地域では学習塾も多数存在しています。従って、将来の目的に応じて教育機関を選択することができ、日本の大学を目指す帰国組の中には補習校ではなく、土曜日も学習塾で学ぶというケースも目立ちます。一方で補習校は、永住組や米国市民の子女の比率が高まっているのが現状です。

 中西部では、イリノイ、ミシガン、オハイオ、ケンタッキー、インディアナ、テネシーの各州を訪問しました。日本人の数が多い地域は、シカゴ(イリノイ州)の約8,600人、デトロイト(ミシガン州)の約7,800人、コロンバス(オハイオ州)の約2,700人です。シカゴには、全米第4位の規模の補習校と全日制の日本人学校、デトロイトには全米第3位の規模の補習校、コロンバスにも大きな規模の補習校があります。これらの地域には学習塾も存在し、東海岸のトライステートエリアやカリフォルニア州のような帰国組の補習校離れが見られるのです。

 一方で、ケンタッキー、テネシー、インディアナの各州に暮らす日本人は先述の地域ほど多くはありません。しかし、日本企業が進出しており、駐在員とその家族が暮らしています。将来は日本に帰国する人がほとんどですが、これらの地域には学習塾は存在せず、補習校が帰国の際の情報提供や学習指導も果たさなければならないというのが実情です。しかしながら、日本から派遣された公立学校の校長先生や教頭先生には帰国生入試の情報や知識が少なく、また、現地採用の先生も日本の受験については全く知らない方が多いようです。そして、日本人の多く住む地域とは異なり日本の書店もなく、情報収集にとても苦労されておられるようです。保護者の方にとっても、帰国が迫って来たり、受験を意識し始めたりすると、補習校での学習だけで帰国後大丈夫なのかという不安を感じることも多いようです。他の地域よりも家庭での指導や情報収集などに親御さんが努力されておられるというのが現状なのです。

 先日、本紙でも告知していただきましたが、私が河合塾北米事務所のアドバイザイーとして、帰国生入試情報を提供することになりました。お気軽にお問い合わせください。トールフリーの電話&FAXは、 1866460-1023E-mail kikoku@ujeec.org です。

                        ~Weekly Business News 2007年10月19日号掲載

                                

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