帰国生大学入試情報
〜2007年度早慶上智大入試速報

 

米日教育交流協議会

代表 丹羽筆人

 

難関大を目指すならば早めの対策を

 2007年度の帰国生大学入試において、大多数の私立大学の合格者が発表されました。今回は私立大の中でも人気の上位3校である早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学の入試結果を速報します。

 帰国生大学入試における早稲田大学の躍進振りは本紙の9月1日号で紹介しましたが、その傾向は相変わらず続き、志願者総数は76人増加して1,000人の大台を超えました。一方、2006年度入試では志願者減少となった慶応大、上智大の2007年度入試の志願者数は、前者が43人増、後者が40人増となりました。慶応大と上智大の志願者数は隔年で増減を繰り返しており、2007年度は増加の年に当たっています。志願者数の隔年減少は早稲田大にも同様に見られていましたが、2007年度は2006年度に引き続いて増加するという結果となりました。毎年のように展開されている入試改革や学部の改組が今年も功を奏しているようです。

 ここで、これらの大学の合格者数に目を向けますと、早稲田大が4人の増加、慶応大が10人減、上智大が9人増となっており、いずれの大学もほぼ横ばいとなっています。つまり、志願者倍率(志願者数/合格者数の倍率)は軒並み上昇しているのです。文部科学省のデータによると、海外帰国生入試での大学入学者はここ3〜4年の間は毎年100人程度ずつ減少しており、帰国生入試の門戸は確実に広くなっているはずです。ところが早稲田大、慶応大、上智大の入試結果を見る限り、狭き門となった様相を窺うことができます。しかし、ここで注目しておきたいのは、早稲田大、慶応大の志願者数は延べ数であるということです。上智大は学内併願が不可のため実数ですが、近年の帰国生入試は少子化と海外赴任者の低年齢化のダブルパンチを受けており、各大学が出願基準や選考基準を緩和している傾向が目立ちます。つまり受験し易くなったことによる志願者増加であるといえるのです。ただし、受験生の側に立ってみますと、受験し易くなったからといって、合格し易くなっているわけではないのです。

 慶応大はSATTOEFLなどの統一試験のスコアを重視しますが、その基準をクリアしたとしても二次試験の面接や口頭試問で落とされるケースが目立っています。統一試験のスコアを重視しない早稲田大や上智大はなおさら日本での入試が重要です。ただし、これらの大学が統一試験のスコアを重視しないといっても、逆転合格できる最低ラインにも限度はあります。海外での努力、特に現地校の成績や諸活動は面接時の参考資料として大きく影響することを肝に銘じておいたほうが良いでしょう。つまり、これらの大学の合格を勝ち取るためには、海外での統一試験の学習、現地校での学習、日本で行われる入試対策を十分にしておく必要があるということです。そのためには早期に志望校や志望学部を決定し、目標に向かって努力することが必要です。詳しい大学・学部別の入試状況、どんな対策をすればよいか、統一試験のスコアの目標は何点か、などの具体的な情報については、間もなく北米の各地で行われる帰国生入試対策コースを持つ予備校の講演会で情報収集すると良いでしょう。このコラムにおいても随時リポートさせていただく予定です。

 最後に、この入試結果速報は河合塾の調査データを参考に書かせていただきましたことを書き添えます。

                          〜Weekly Business News 2006年10月27日号掲載

 

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