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在米子女教育を考える 〜変化しつつある海外帰国生入試
米日教育交流協議会
入試の多様化を上手に活用して、受験の機会を広げたい
海外帰国生入試、海外帰国子女入試、海外就学経験者入試、外国学校出身者入試・・・など。これらは海外の学校で学んだ子どもが、日本の学校で学んだ子どもとは別の特別枠で受験できる入学試験の名称です。日本の子どもが受験する一般入試は、国語や数学(算数)、理科、社会、英語などの教科試験が課されるため、日本のカリキュラムで学習していない、また、外国生活によって日本語力にハンディのある海外帰国生にとっては対応が難しいこと、一方で、外国語に精通し、異文化経験のある子どもを積極的に受け入れるため、このような特別入試が設置されています。したがって、その選考方法も外国での成績や活動、外国語の実力を判断する書類審査と、日本語力や本人の入学への熱意や適性を判断する小論文(作文)と面接との総合評価というのが一般的です。中には一般入試と同様な教科試験を課すケースもありますが、合格ラインは一般入試ほど高くはありません。 ところが、最近、大学入試においては、海外帰国生を対象とした入試に変化が起きています。海外帰国生対象の入試を取りやめ、AO入試、自己推薦入試というような新方式の入試で、一般生とともに募集し、合否判定しようという動きです。海外帰国生を対象とする入試は特別枠を設けていても、受験者数はそんなには多くありません。長引く不況の影響で、海外赴任者の数が減少傾向を辿り、さらに赴任者は若年化しているために高校卒業生の数は大幅に減少しています。少数の対象者のために、わざわざ別枠の入試を行う労力や費用を節減しようというのも納得ができます。一方で、現代の日本は「少子化」が進行中です。大学入試を受験する18歳人口は年々減少し、同様に大学進学希望者も減少傾向にあります。今春入試では大学入学希望者数が大学の定員を上回り、(選ばなければ)大学進学希望者は全員入学できる「大学全入時代」がやって来ると言われていました。実際は、大学入学希望者が予想を上回り、「大学全入時代」は次年度以降に先送りになりましたが、大学にとっては少ない受験生を奪い合う「サバイバル時代」を迎えているのです。そんな状況下、受験し易い入試の仕組みを構築していくことは大学にとって必要不可欠であり、教科学力を重視しないAO入試、自己推薦入試などの新方式の入試の導入が進んでいるのです。 では、AO入試、自己推薦入試とはどんな入試なのでしょうか。AOは「アドミッション・オフィス」の略称です。アメリカの大学が導入している方式を日本の大学が導入しているのです。高校の調査書、校長や担任の推薦書、エッセイ、自己をアピールする検定試験のスコアやスポーツや文芸活動での成績を証明する書類などの指定された書類による一次選考を経て、二次選考の面接の結果によって合否が決定します。自己推薦入試は、高校の校長や担任の推薦書が不要である点を除き、AO入試とほぼ同じです。書類審査と面接・小論文で合否を決定する帰国生入試にも類似していますので、海外帰国生にとっても受験し易い入試と言えるでしょう。さらに、帰国生入試のように外国学校での在籍年数や卒業、帰国後受験までの年数などの出願条件がないので、多くの海外帰国生にとって受験の機会があります。ぜひ上手に活用してほしいのですが、その大学・学部への入学の熱意が強く、適性もある、また人よりも秀でた能力を持った受験生の中での勝負となることを念頭においていただきたいと思います。
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~Weekly Business News 2007年11月30日号掲載
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