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日本の教育事情 〜親の世代より少年期での成長が緩やかな「現代っ子」
米日教育交流協議会
望まれる健康と体力を基盤とした豊かな精神の育成
文部科学省から発表された「学校保健統計調査速報」によると、日本の幼稚園児(5歳)、小学生(11歳)、中学生(14歳)、高校生(17歳)の平均値は前年とほぼ横ばいであり、10年前と比較しても変化が小さく、戦後向上し続けてきた子どもの体格の成長に歯止めがかかってきたことが分かりました。10年前より平均値が上回っているのは17歳の男女の体重のみで、身長は全年齢でほぼ横ばい、11歳の男女の体重は10年前を下回っています。 17歳(89年度生まれ)の年間発育量をみると、最大値を示す年齢が男子は身長・体重ともに11歳時、女子は身長が9歳時、体重が10歳時となっており、親の世代(59年度生まれ)と比較すると1歳早くなっています。また、年間発育量は最大値を示す年齢以前では親の世代を上回っているものの、その後は下回り、小学校低学年時までは成長するが、いわゆる少年期に当たるその後の成長は緩やかになっているという状況が見られます。 このような結果の背景には、現代社会の子どもの食生活が影響していると思われます。日本の食生活は30年前と比較すれば明らかに向上しており、幼少時より栄養価の高い食事を摂取していることが小学校低学年時までの発育量伸長の要因でしょう。 一方で、小学高学年以降では、親の世代と比べ栄養価の高い食事を摂取しているものの食べる量が減ってきているではないかと思います。例えば、中学・高校・大学入試の受験勉強を理由にクラブ活動に参加しないため運動不足になっている、スリムな身体になりたいため無理なダイエットを強行するなどという子どもが目立っているのではないでしょうか。運動をしないので食べられない、やせるために食べたくないというように、年齢相応に食べないことが発育の妨げになっていると思われます。 教育は、知育・徳育・体育(知徳体)の3本柱のバランスが取れていることが理想です。しかし、昨今では知育に偏りがちです。一方、いじめや少年犯罪が拡大する中で道徳教育の重要性が議論されています。そして、子どもの体力低下も深刻な問題となりつつあります。「健全な精神は健全な肉体に宿る」と言われるように、体力や健康は精神的に豊かな生活を送るための基盤を成すものであり、より重視されるべきだと思います。 ここアメリカで生活している子どもの場合、学校の学習以外にも、スポーツや音楽、芸術などの課外活動をしているケースが目立ちます。高校生では小さな子どもやお年寄りをお世話したり、地域社会で清掃活動をしたりというボランティア活動を行っている人も多いですね。これには、アメリカの大学では学力以外の活動も入学審査の対象となることが影響しています。例えば、アイビーリーグなどの難関大学においても成績が優秀なだけでは合格できません。課外や学外での活動内容も重視されます。このような仕組みを受けて、アメリカでは学力はもちろんですが、それ以外の能力の育成も重要視していると言えそうです。将来帰国される方は、帰国後もアメリカでの経験を活かして知徳体のバランスの取れた学校生活を送っていただきたいと思います。
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~Weekly Business News 2007年12月21日号掲載
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